米澤穂信 『インシテミル』 8point

インシテミル

インシテミル

序盤100ページくらいまでの面白さといったら何でしょうか。全く手が止められず、ぐいぐいストーリーに引き込まれる。絶対あり得ない設定なのに、すごくドキドキしてしまう。アドベンチャー小説を読んでる感覚に近いものがある。この感覚、たまりません。

中盤からはスローな展開となって、興奮が冷めてしまうとやや微妙かなと思えるようになっちゃうのは仕方ないのかな。登場人物12人が誰が誰だか分からず、何度もページを戻って確認してしまったのもマイナスか。

でも、終盤の推理シーンでの盛り返しはさすが。序盤と同じくらいのドキドキ感をまた味わえるとは。動機もいろんな意味で潔くて、とっても好み。

読むなら一気読み!